国際結婚したら苗字はどうなる→【夫婦別姓になる】変更方法を解説

「国際結婚をしたら苗字はどうなるの？」

これはよく聞かれる質問です。

結論から言うと、基本的に夫婦別姓になります。

この記事では、国際結婚をした時の夫婦の苗字について、基本的な決まりから苗字の変更方法まで、初めての方にもわかりやすいようにまとめました。

国際結婚と苗字

日本人同士の結婚の場合、夫婦同姓です。婚姻すると、妻か夫どちらかの姓を選ばなければなりません（民法750条）。

しかし冒頭も述べた通り、国際結婚は基本的に夫婦別姓となります。

したがって、明石たか子さんとマイケル・ジャクソンさんが結婚したとしても、特に手続きをしなければ苗字はそのままとなります。

苗字を外国人の姓に変更したい場合や、外国人が日本人の姓を使用したい場合、別途市区町村役場などで変更の手続きをする必要があります。

以下ではそれぞれのケースに分けて解説していきます。

日本人が外国人の苗字（姓）に変更する方法

ここでは、マイケル・ジャクソンさんと結婚した明石たか子さんが、「ジャクソン たか子」に苗字を変更したいケースを想定して解説します。

日本人が外国人の姓に変更する場合、婚姻から6か月以内に近くの市区町村役場へ届け出る必要があります。

市区町村役場での届出方法

外国人の姓への変更を届け出る際は、以下のポイントを確認しましょう。

①婚姻日から6か月以内か

6か月を経過すると市区町村役場へ届け出ることはできなくなり、家庭裁判所に苗字の変更の許可をもらう必要が出てきます。

特別な理由がない場合は、婚姻手続きと同じタイミングで姓の変更を届け出てしまうのが楽です。

②提出先は正しいか

「外国人との婚姻による氏の変更届」の提出先は、本籍地、または住居地を管轄する市区町村役場です。

③「外国人との婚姻による氏の変更届」の記入漏れ、誤記はないか

上画像は届出書の記載例です。必要事項が記載されていることを確認してから届出を行います。

④必要書類はそろっているか

以下は一般的な必要書類です。

役所によって必要書類は異なることがあるので、届出に行く際は事前に問い合わせをしてから出向いた方が良いです。

姓の変更に家庭裁判所の許可が必要となるケース

家庭裁判所の許可が必要となるのは以下のケースです。

婚姻日から6月以上経過した場合

婚姻した日から6月を過ぎてしまうと家庭裁判所の許可が必要となってしまいます。

特に理由がない場合は、なるべく6月以内に手続きを済ませていた方が賢明です。

複合性（ダブルネーム）を登録する場合

複合性とは、明石たか子とマイケルジャクソン夫婦の場合、

「明石ジャクソン たか子」または「ジャクソン明石 たか子」

といったように、「日本姓＋外国姓」を組み合わせることをいいます。

姓と名の変更を同時にする場合

「明石」の姓を「ジャンクソン」に変更し、名前を「たか子」から「たか子明石」に変更、「ジャクソン たか子明石」という名前にするようなケースです。

家庭裁判所経由で姓を変更する方法

流れとしては、

①住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てる

②許可後、家庭裁判所に確定証明書の交付申請を行う

③必要書類を揃えて、本籍地または住居地の市区町村役場で変更届を提出

このようになります。

①住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てる

住所地を管轄する家庭裁判所はこちらから確認できます。

申し立て前に必要書類を揃えていきましょう。

②許可の審判後、家庭裁判所に確定証明書の交付申請を行う

確定証明書は、家庭裁判所へ交付申請をすれば取得できます。

150円分の印紙が手数料として必要です。

③必要書類を揃えて、本籍地または住居地の市区町村役場で変更届を提出

最後に管轄の市区町村役場で姓の変更届を提出して終わりです。

届出には、家裁の審判の確定証明書や審判書謄本が必要となります。

必要書類は届出する役所へ事前に確認してから出向きましょう。

外国人が日本人の苗字に変更する方法（通称名の登録）

外国人は戸籍の登録ができないこともあり、厳密にいうと日本人の姓に変更することができません。

しかし、市区町村役場で「通称名：通名」を公式に登録することができます。

通称として使用できる文字

通称として使用できる文字は決まっています。

「漢字」「ひらがな」「カタカナ」です。

アルファベットやハングル文字、記号などは使用できません。

通称名は一度決めたら変更や削除はできるの？

削除はできます。しかし一度削除したら、原則再記載することはできません。

また、通称名の変更は原則認められていませんが、婚姻などの理由から、通称名を配偶者の氏と同じくしたいというケースでは認められます。

参考資料

通称記載申出書の書き方

上画像は記入例です。

通常書類は役所の窓口に置いてあります。

各市区町村によって書式は異なりますので注意しましょう。

申請先と必要書類

居住地を管轄する市区町村役場へ申請します。

以下、必要書類の一例です。

必要書類は提出する役所によって異なる場合がありますので、提出前に事前に確認しましょう。

離婚した場合の苗字はどうなる

国際結婚をして、姓を外国人夫の姓に変更した「ジャクソンたか子（旧姓 明石たか子）」さんが離婚をした場合どうなるのでしょうか。

結論、離婚後に特に手続きをしなければ「ジャクソンたか子」のままです。

仕事の関係などで姓はそのままのほうが良いという場合は、そのまま何もしなければOKです。

離婚を機に旧姓に戻したい場合、3か月以内に管轄の市区町村役場で変更手続きを行う必要があります。

国際結婚をして姓を変更したらやっておきたい手続き

姓が変更になると、各証明書や公的書類等の名義を変更する必要があります。

この記事の最後に、姓が変更した後のやるべきことをまとめました。

運転免許証の書き換え

運転免許証の変更手続きは管轄の警察署、もしくは免許センター等で行うことが可能です。

必要書類は、

です。

警察署ごとに必要書類が異なる場合があるので、事前に確認していきましょう。

社会保険関連の名前変更

健康保険や国民健康保険等の公的保険の名前の変更手続きも必要です。

国民健康保険や国民年金は、居住地を管轄する市町村役場の保険課や年金課等の担当部署に届け出ます。

健康保険や厚生年金は勤務先の会社で手続が必要です。勤務先の担当部署に問い合わせましょうお。

銀行口座の名前変更

届出先の金融機関によりますが、基本的な流れを紹介します。

①必要書類を揃えて窓口へ出向く

②窓口にある「変更届」「変更届」「カード暗証届け」等を記入し、窓口へ提出します。

以下、銀行に持参する必要書類の一例です。

窓口へ行く前に該当金融機関に一度確認をしましょう。

クレジットカードの名前変更

クレジットカードの変更手続きは、基本的に郵送かオンラインで行うことが可能ですので、早めに済ませてしまうことをオススメします。

特に、銀行口座の名義は変更したけど、クレジットカードは変更できていないことがよくあるようです。

その場合利用料金の引き落としができなくなり、ひいてはクレジットカードが利用停止になってしまいます。

クレカの名義変更も忘れずに、早めに行いましょう。

携帯電話の名前変更

携帯キャリアにもよりますが、「窓口」「郵送」「オンライン」で名前変更の手続きができます。

お使いの携帯電話によって手続きは異なるため、変更方法については各自ググるか問い合わせをしてみましょう。

各種私的保険の名前変更

こちらも多くの場合、郵送またはオンラインで変更可能なようです。

加入している保険会社に問い合わせましょう。

パスポートの名前変更

特に海外旅行の予定がない場合はすぐには必要ないかもしれませんが、新婚旅行の予定がある場合は早めに変更しておきたいです。

パスポートの記載事項を変更する場合、以下の2つのパターンがあります。

①新たにパスポートの発給申請を行う（切替申請）

②返納するパスポートと残存有効期間が同一の新たなパスポート「記載事項変更旅券」を発給申請する

申請先は各都道府県のパスポートセンター等で行います。申請先は外務省HPからご確認ください。

以下、パスポート申請の必要書類の一例です。

まとめ

国際結婚をすると、普段あまりなじみのない手続きをすることが多かったりと、いろいろと苦労があるかもしれません。

このサイトでは国際結婚に関連する記事や、配偶者ビザについても詳しく解説していますので、よかったらほかの記事ものぞいてみてください。

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