国際結婚

【配偶者ビザ】再婚の場合、離婚歴が審査に与える影響を徹底解説

外国人の方と再婚される方や、外国人配偶者に離婚歴がある場合、

「果たしてスムーズに配偶者ビザが取れるのだろうか」

とお悩みの方も多いです。

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離婚歴がある場合の配偶者ビザ申請は場合によって審査が厳しくなることもあるから、事前によく調べて慎重に行おう!

本記事では、外国人配偶者と再婚する場合や相手方に離婚歴がある時の注意点・申請の対策について、ビザ申請専門の行政書士である筆者がわかりやすく解説していきます。

<この記事が参考になる人>

 

・この度外国の人と再婚することになった人

・相手側に離婚歴がある人

・スムーズに配偶者ビザを取得したい人

・配偶者ビザについて詳しく知りたい人

配偶者ビザの審査に離婚歴が影響を与える理由

出入国在留管理局は、配偶者ビザの審査に当たり結婚の信憑性の有無をとても重視しています。

離婚歴が多い場合等は、多かれ少なかれその信憑性を疑われることなります。

なぜなら実際に、ビザとお金を引き換えに結婚し、発覚しそうになると離婚というサイクルを繰返す悪質なケースがあるからです。

もちろん、あなたはそのようなつもりは毛頭ないと思いますが、入管は基本的に申請者を疑ってかかるスタンスだという事を忘れてはダメです。

また、離婚歴の有無そのものが審査に影響を与えるというより、その回数や離婚に至る背景等が厳しく審査される対象になってきます。

審査にマイナスの影響をもたらしかねないケースについては以下で詳しく解説していきます。

配偶者ビザの審査に離婚歴が影響してしまうケース

上でも書きましたが、離婚歴があると絶対に審査が不利になるというわけではありません。

しかし、ここでは残念ながら審査が不利になってしまうケースを紹介します。

1.離婚を複数回している

離婚を2回以上していると審査が厳しくなり、回数を重ねるごとに難易度は上がります。

理由は上でも述べた通り、外国人との結婚・離婚を繰返している場合、出入国在留管理庁はまず偽装結婚を疑ってくるからです。

また、以下で紹介するケースでは、離婚歴が1回だけだった場合でも審査が厳しくなる傾向があります。

2.前婚の期間が短い

特に前婚期間が短い場合、審査が厳しくなります。

短いとは、結婚からわずか1年以内に離婚に至っている場合等です。

スピード離婚を繰返している場合、

「何か裏があるのか?」

「お金をもらって結婚してるんじゃないのか?」

と勘繰られ、審査は相当厳しくなるでしょう。

「そんなのプライベートな問題だろう!」と思うかもしれませんが、入管はプライベートな部分までづかづか踏み込んできます。

3.交際期間が被っている

前婚のパートナーとの婚姻期間に、既に今のパートナーと交際を始めていた場合も審査は厳しくなるでしょう。

不倫をするような不誠実な人物だというレッテルを貼られてしまうと、今後の結婚の継続性を入管に疑問視されてしまいます。

このような場合、交際期間が被っている理由(別居や婚姻生活の破綻)を証明することによって審査を有利な方向にもっていきます。

4.離婚から期間を経ずに再婚している

離婚してから間もなく結婚をしている場合も要注意です。

あまりにもすぐに再婚に至っている場合は、上でも述べた交際期間の重複も疑われることになり、審査官に良い印象を与えることはまず無いです。

離婚歴ありの場合、配偶者ビザを申請する前に確認すべき事

日本人の方が再婚の場合や、外国人配偶者に離婚歴がある場合、配偶者ビザの申請前に以下何点か注意する点があるので気を付けましょう。

1.女性は再婚禁止期間を経過しているか

日本の民法では、父性推定重複の回避(父親がだれか分からなくなることを避ける)ため、女性にのみ100日間の再婚禁止期間が設けられています(民733条1項)。

女性の前婚解消後100日間は法的に婚姻手続きをすることができないため、配偶者ビザも当然申請することはできません。

再婚禁止期間の例外

 

再婚禁止期間には例外があります(民733条2項)

・医師から妊娠していないと診断された場合ー証明書が必要

・離婚前に妊娠をしており、出産した場合

これらに該当する場合は、前婚解消から100日経過していなくても再婚することが可能です。

このように、女性が再婚される場合は再婚禁止期間も要注意です。

2.相手国でも離婚手続きが済んでいるか

外国人配偶者に離婚歴がある場合、相手国でも法的に離婚手続きが済んでいるかどうかを確認しましょう。

日本では離婚手続きが済んでいるが、本国では既婚のままである可能性があります。

本国で離婚手続きができていない(フィリピン人の場合)

フィリピン人の場合、フィリピン人同士で国内で結婚した場合は離婚することができません。

例外的に外国籍の配偶者と国外で離婚をした場合は再婚することが可能ですが、その場合でも、フィリピンの裁判所にて外国で成立した離婚の承認を得る必要があります。

承認裁判には多額の費用がかかるので、離婚後も手続きを行っていない場合があります。

3.元配偶者が外国人で日本で暮らしていた場合、離婚以降の動向を把握しているか

元配偶者が外国人で日本で一緒に暮らしていた場合、元配偶者が離婚後帰国したのか、または在留資格を適法に変更して日本にいるのかを確認するようにしましょう。

なぜそれが大事かというと、元配偶者がそのまま在留資格を変更せずに長期間日本にいる場合は在留資格の取消しの対象となります。

また、最悪の場合は不法残留状態になっていることもありえます。

その場合、元配偶者の身元保証人であったあなた(日本人配偶者)の信用力を問われることになってしまい、ひいては今回の配偶者ビザの審査が不利になってしまいます。

未だに連絡手段がある場合は確認を取り、何かしら問題がある場合は事前に対策を講じましょう。

4.外国人配偶者が日本で再婚の場合、在留資格更新申請は実質新規申請の扱いとなる

外国人配偶者が再婚の場合で、以前より「日本人の配偶者等」の在留資格を持って日本に滞在していた場合は注意が必要です。

このケースでは、前婚の配偶者ビザの期限が迫ってきた際に「在留資格更新申請」を行いますが、この更新申請は実質新規申請の扱いとなります。

更新申請は一般的に簡易的な審査で済みますが、更新申請の際に配偶者が変わっているような場合は新規申請扱いとなり、したがって審査も更新より厳しいものになります。

再婚の場合、離婚歴がある場合の申請の対策

再婚の場合、離婚歴がある場合の配偶者ビザの審査は一般的に厳しくなる傾向がありますので、以下対策を解説していきます。

1.申請理由書で詳細に経緯を説明する

離婚歴がある場合の申請では、申請理由書を添付する事をオススメします。

申請理由書を添付することによって、より詳細に離婚から再婚までの経緯を説明することが可能で、それによって審査官の印象も大きく異なります。

申請理由書とは、申請に必要な書類の「質問書」に別途添付する書類となりますが、その詳細や詳しい書き方は以下の記事を参考にしてください。

申請理由書とは?配偶者ビザを勝ち取るための書き方講座【決定版】この記事では、 ・配偶者ビザの申請理由書とは何か? ・どのように作成していけば良いか? という事について、ビザ申請コンサルタント(行政書士)である筆者が、初めての方にもわかりやすく解説していきます。...

申請理由書に書く内容としては、

・前婚が離婚に至った経緯、原因

・再婚相手との馴れ初め

・再婚をしようと思ったきっかけ

・配偶者は前婚の事を知っているかどうか

などを細かく説明していきます。

「この結婚は正真正銘なもので、前婚の反省を生かし、今後の結婚生活は必ずうまくいかせる」

というような熱意が伝わるような文章が書ければ尚良いと思います。

2.今回の結婚が正真正銘であると証明する資料を提出する

審査をより有利に運ぶためには、今回の結婚が正真正銘であることを証明する資料を提出する必要があります。

具体的には、

・結婚式や親族で写っているスナップ写真

・LINEやSkypeなどの通信記録の履歴

などが挙げられます。

他にも出した良さそうな資料は積極的に提出した方が良いです。

3.前婚が破綻する原因になった資料等を提出する

前婚が破綻する原因になった資料があれば提出するようにしましょう。

例えば、

・相手の浮気を証明する資料

・医師の診断書(DVを受けていた場合等)

・相手の借金の借用書

が挙げられます。

また、前婚で交際期間が被っていた場合は、

・別居していた家の賃貸契約書や公共料金の写し(別居していた事実を証明する為)

などを添付すると効果的です。

まとめ

本記事では夫婦に離婚歴がある場合の配偶者ビザの審査への影響~申請の対策まで解説していきましたが参考になりましたでしょうか。

離婚歴がある場合、確かに審査が厳しくなる傾向がありますが、前婚の離婚経緯や今後の結婚生活について、資料も添付しつつ詳細に説明していけば許可の可能性も高まるはずです。

自分でやるのは大変そうだなという方は、下記リンクからビザ申請のプロへの無料相談をご利用ください。

ABOUT ME
編集長 TAKAO
ビザ部を運営する編集長、現役行政書士。 日々多く業務をこなしながら、専門家としての知識を活かし、日本のビザに関する様々なお役立ち情報を発信している。ビザ関係の記事はすべて自ら執筆。

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