国際結婚

配偶者ビザ申請時にLINE等の通信履歴を提出した方が良い理由

筆者を含め、行政書士が配偶者ビザ申請をする際は、提出書類の一つとしてLINEやSkype、Wechatなどの通信履歴を提出しています。

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でも、それらの通信履歴って必ず提出しなければいけないわけじゃないよね?

必須書類でもないのに、なんで提出した方が良いの?

本記事ではビザ申請専門の行政書士である筆者が、配偶者ビザの申請時に通信履歴を提出した方が良い理由について解説していきます。

<この記事が参考になる人>

・配偶者ビザの申請を控えている人

・配偶者ビザの申請を行ったが、不許可とされてしまった人

・配偶者ビザの申請について詳しく知りたい人

配偶者ビザの申請時に通信履歴を出した方が良い理由

以下の画像でもわかるように、配偶者ビザの審査窓口である出入国在留管理庁(入管)は、必要書類に通信履歴を含めていません。

それでは何故、通信履歴を提出することがオススメなのかというと、

LINE等の通信履歴は、夫婦の婚姻の信ぴょう性を証明することのできるとても重要な資料だから

です。

婚姻の信ぴょう性は審査上最も重要なポイントの一つ

配偶者ビザの審査では、

●婚姻の信ぴょう性

●婚姻の安定性

●婚姻の継続性

上記3点の有無が主に重視されています。

中でも婚姻の信ぴょう性は、偽装結婚などの違法行為を水際で防がなければならない入管にとって、重要視せざるを得ないポイントです。

そして通信履歴等の資料は、夫婦である二人が、日常的にどのようなコミュニケーションを取り合っているのかを証明する重要な資料になります。

必須書類でもないのにわざわざ提出する意味

入管のホームページに掲載されている配偶者ビザ申請の書類は、必ず提出しなければいけない書類です。

それらの必要書類を添付しないと、基本的に申請は受理されません。

つまり、それらは申請に必要な”最低限”の書類という事です。

一方、実際の審査になると、必要最低限の書類だけでは婚姻関係の信ぴょう性等の立証が困難な時があります。

何も知らない申請者は、往々にしてHP記載の書類のみを提出し、配偶者ビザの適格性を証明することができず不許可になってしまう事があります。

このように、不憫にも不許可になってしまう事態を避けるため、事前に婚姻の信ぴょう性を補強できる資料を提出し、より丁寧に適格性を立証することが大切なのです。

そしてその協力補強資料となるのが、LINEや各チャットアプリの通信履歴です。

どのような通信履歴を提出した方が良いのか

ここで、提出する通信履歴のアドバイスを送ります。

頻繁に連絡取り合っていたことが分かる通信履歴を提出する

現在、よく使われているコミュニケーションツールとしては、

・LINE

・WhatsApp

・Skype

・Wechat

・電話

・メール

などが挙げられます。

この中で、頻繁に使用するツールの通信履歴を出しましょう。

例えば、いつもLINEでコミュニケーションをとる場合は、一定期間に毎日(定期的に)連絡を取っている事が分かる画面のスクショを提出します。

また、LINEも電話も良く使用する場合は、両者の履歴を提出します。

ごくたまにメールを使うような場合で、その単発のメールのやり取りの履歴を添付をするのは意味がないです。

あくまでも頻繁に使用するツールで、定期的に連絡を取り合ってることが証明できる履歴を提出するのが効果的です。

申請理由書に記載したイベントとリンクした履歴を出せると尚良し

配偶者ビザの申請では、「質問書」の提出が必要です。

その質問書の別紙として「申請理由書」という書類を添付することがあります。

例えば、この申請理由書には以下のことを記入します。

 

・夫婦である二人がいつ、どこで、どのようにして知り合ったのか

・どのように交際が始まったのか、交際期間の思い出

・どのようにプロポーズまでに至ったのか

・今後どのような結婚生活を送り、生計を立てていくか

 

申請理由書に記載した内容にリンクする通信履歴があるならば、提出をオススメします。

例えば、

 

・初めてLINEを交換した時のやり取り

・付き合うきっかけとなった告白をしたときのやり取り

・申請理由書に記載した思い出の旅行を計画するやり取り

 

など、これらの通信履歴が残っている場合は、積極的に提出していくことをオススメします。

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通信履歴の提出方法

実際の申請にあたって、通信履歴を提出する手順は以下のようになります。

①提出する通信履歴の選定、画面をスクリーンショット(キャプチャ)

②スクリーンショットをした画面をA4用紙に整理し、プリント

以下それぞれ解説します。

①提出する通信履歴の選定し、画面をスクショ

上で解説した通り、頻繁に利用する通信履歴をえらび、スクリーンショットを取ります。

提出する履歴は、二人が出会った頃から現在に至るまで、満遍なく提出するのが理想です。

申請理由書とリンクしていれば尚良いです。

②スクショをした画面をA4用紙に整理し、プリント

履歴をスクショし保存したら、WORD等の文書作成ソフトで上画像のような文書を作成します。

ググりながらやれば、簡単にできてしまいます。

履歴画像はただ張り付けるだけでなく、上画像のようにやり取りがあった日時、その背景などを付記できると良いでしょう。

通信履歴を残していない場合

「スマホを変えたので、通信履歴のデータは残ってません。」

このような人は一定数います。

確かに、普通だったらメッセージ履歴や着信履歴なんか消したって何も問題ありません。

しかし、これは配偶者ビザの申請です。

何度も言います。

通信履歴は任意書類ですが、審査の上で結婚の信ぴょう性を判断する重要な資料です。

通信履歴のような交際を裏付ける資料の添付がない場合、結婚の信憑性は弱まり、審査が難航する恐れもあります。

現状、通信履歴がほとんどない人へのアドバイスです。

今から、メッセージ等のやり取りは全て残しましょう。

そして、通信履歴等は全てクラウドに保存するなりして、大切に保管しましょう。

現状で裏付けの資料が無い場合は、「今から」作っていくほか無いんです。

消えたデータは復活できません。

しかし、もし配偶者ビザが本当に欲しいのであれば、今から、出来ることから始めるのが肝要です。

また、時間に余裕があるのであれば、資料を十分に揃えてから申請に臨むの一つの方法だと思います。

まとめ

今回は、配偶者ビザの申請で通信履歴を出した方が良い理由や、その提出方法を解説してきましたが、参考になりましたでしょうか。

通信履歴は任意書類ですが、婚姻関係の信ぴょう性を立証する上で非常に重要な書類です。

認定申請や変更申請時にはもちろん、別居をしている場合の更新申請の際などにも夫婦間のコミュニケーションを証明する書類として大切なものです。

たかが任意書類と侮らず、出来るだけデータは残しておいて、申請の際に提出するようにしましょう。

ABOUT ME
編集長 TAKAO
ビザ部を運営する編集長、現役行政書士。 日々多く業務をこなしながら、専門家としての知識を活かし、日本のビザに関する様々なお役立ち情報を発信している。ビザ関係の記事はすべて自ら執筆。

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